20代からの家作り

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高台の家のメリットと後悔|9年住んだ結論

本日の目次

はじめに

「窓を開けて過ごせる家に住みたい」

そんなシンプルな願いが、土地選びの出発点でした。

アパート時代は四方を建物に囲まれ、昼間でも部屋が暗くて、湿気でジメジメしていて、窓も開けにくかった。

あの息苦しさが嫌で嫌で、反動のように「開放的な立地」にこだわって土地を探しました。

それから9年。

今もリビングのブラインドを全開にして、桜の木と竹林を眺めながら過ごしています。

この記事では、なぜ高台の土地を選んだのか、9年住んで暮らしがどう変わったのか、そして子どもが生まれて気づいたフェンスの後悔まで、時間の流れに沿って正直に書いていきます。

合わせて、高台という立地特有のコストやリスクについても、土地を決める前に知っておきたかったことを後半で触れています。

アパート時代の反動が、土地選びの軸になった

四方を囲まれた暗い部屋で気づいたこと

率直に言うと、あのアパートには二度と住みたくないと思っていました。

隣の部屋、向かいの棟、斜め前の建物。

窓を開ければ視線が気になるし、開けなければ空気がよどむ。

昼間でもリビングに電気をつけないと薄暗いから、なんとなく気持ちまで沈む感じがしていました。

家にいるのに、外に出たい気分になるんですよね。

この経験が、結果的に土地選びの判断軸になりました。

「次に住む家は、窓を開けて気持ちよく過ごせる場所にする。」

それだけははっきり決めていました。

南向き+高台という選択

土地を探すとき、まず意識したのが南向きです。

アパートが暗かった反動もあって、日当たりだけは絶対に妥協したくなかった。

それと同時に考えたのが、視線の問題でした。

南向きの土地を探しながら、「目の前に家が建ったら意味がない」という不安がありました。

そこで自然と高台という選択肢が浮かんできました。

高台なら、前面に建物が建ちにくい。南の視線が抜けやすい。

実際に土地を見に行ったとき、「ここなら窓を開けられる」という感覚が確かにあって、即決に近い形で決めました。

高台の土地を選ぶ前に知っておきたかったこと

ただ、高台という立地には「開放感」だけでは語れない部分もあります。

9年住んで振り返ると、もう少し事前に調べておけばよかったと思う点がいくつかあります。

造成コストと擁壁の問題

高台の土地は、平坦な土地に比べて造成工事が必要になるケースがあります。

わが家の場合も、敷地を整える造成費用がかかりました。

さらに見落としがちなのが「擁壁(ようへき)」の扱いです。

高台の土地は、周囲との高低差をつなぐ擁壁が存在していることが多い。

この擁壁が「誰の所有か」「建築確認上の安全性を証明できるか」によって、建物の建築可否や費用が変わってきます。

土地を購入する段階で擁壁の状態と管理責任をきちんと確認しておくことが大切です。

わが家は不動産担当者に確認して問題がないことを確かめてから契約しましたが、これを後から気づいた人の話も聞いたことがあります。

排水計画に気を配る必要がある

高台の土地は水はけ自体はよいことが多いのですが、その分「雨水がどこへ流れるか」という排水計画を建築前にしっかり確認しておく必要があります。

周囲の土地より低い位置に水が集まりやすくなる構造上、配管計画を含めた排水設計を設計士としっかり詰めておくことが重要でした。

こうしたコスト・安全性・排水の問題は、平地の土地と同じ感覚で高台の土地を見ていると見落としやすい部分です。

「高台なら視線が抜ける」という発想だけで土地を決めると、後から想定外の費用や手間が出てくることがあるので、この点は正直に書いておきたいと思います。

入居後に知った「生産緑地」という幸運

土地を買った後に知ったことなんですが、わが家の目の前が生産緑地だったんですよね。

生産緑地とは、市街化区域内にある農地のうち、都市計画法に基づいて「生産緑地地区」として指定されたエリアのことです。

指定された土地には建物を建てることが原則禁止されていて、農地として管理することが義務づけられています。

つまり、指定が解除されない限り、わが家のリビングの前に建物が建つことはない。

9年経った今も、窓の前には桜の木と竹林が広がったままです。

これは土地を決めた時点では知らなかったんですが、結果としてこの立地が視線フリーの生活を守り続けてくれています。

ただし、生産緑地の指定は永続するものではありません。

指定から30年が経過すると解除の申し出ができるようになり、解除されると宅地として売却・開発が可能になります(2022年問題として一時期話題になりました)。

わが家の場合は今のところ解除の動きはありませんが、「目の前が生産緑地だから絶対に大丈夫」と過信するのは少し危うい。

土地を選ぶときに生産緑地の存在を確認しておくことは有効な手段ですが、指定の状況や解除リスクを含めて調べた上で判断することをおすすめします。

意図せず引き当てた幸運ではありましたが、高台という選択がなければそもそもこの土地には出会えていなかったとも思います。

視線フリーの立地が暮らしにもたらしたもの

入居当初、ブラインドは一枚もなかった

家が完成したとき、カーテンもブラインドも一切つけませんでした。

理由は単純で、外からの視線が全く気にならなかったからです。

南面は高台に面していて、窓を全開にしても覗かれる心配がない。

昼間も夜も、窓をそのまま開けて過ごしていました。

あのアパート時代が嘘みたいでした。

「窓を開けてもいい」という自由って、こんなに気持ちいいのかと、住んで初めてわかりました。

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浴室も、同じ理由で解放できた

視線フリーの恩恵は、リビングだけじゃありませんでした。

浴室も南面に位置していて、窓を全開にしたまま入浴できます。

湯船に浸かりながら見える景色は、サイズ感として十分すぎるくらい。

夜風に当たりながら飲むビールは、もうなんちゃって露天風呂です笑。

あの浴室の設計ができたのも、高台という立地があってこそでした。

プライバシーを気にせず窓を開けられる場所だからこそ、標準仕様に近い浴室でもこれだけ気持ちよく入れる。

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9年住んで一番好きな季節の話

9年住んできて、「この時期が一番気持ちいい」と毎年思う季節があります。

新緑の時期です。

葉がしっかりついて、桜の木が鮮やかな緑になる頃。

その景色の中に窓を全開にすると、外の空気がふわっと入ってくる。

夏場も悪くないんですが、新緑のあの清々しさには敵わないんですよね。

時間帯で言えば、夜がとくに好きです。

日中は暑いからクーラーを使うことも多いんですが、夜になると涼しい風が入ってくる。

天井のスポットライトを消して、テーブルランプだけにして、プロジェクターをつける。

子どもが寝静まった後、その夜のリビングで静かに過ごす時間が、9年経った今も一番心地よいと感じる瞬間です。

立地がリビングの雰囲気を作っていると、こういう夜に強く思います。

子どもが生まれて気づいたこと|ブラインドとフェンスの話

3年目にブラインドをつけた理由

入居から3年間、本当にブラインドなしで過ごしていました。

それが変わったのは、子どもが生まれてからです。

昼寝の時間に日差しが入りすぎて、お昼寝のじゃまになる。

嫁の「日差しを遮りたい」という強い希望で、ブラインドを導入することになりました。

僕個人としては、ブラインドなしのままでもよかったんですよね笑。

視線が気にならない立地だったから、あの開放感が一番好きだったので。

ただ実際につけてみたら、バンブーブラインドの質感がわが家の雰囲気にとてもよく合っていて、今はこれはこれでいいと思っています。

羽の角度で日差しの入り具合を調整できるので、ブラインドを開ければ開放感はそのままキープできる。

「ブラインドをつけることで高台特有の開放感が損なわれないか」という心配は、余計な心配でした。

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子どもが来て初めて気づいたフェンスの問題

フェンスの設計は、もう少し考えるべきだったと今は思っています。

建てた当初、庭のフェンスをできるだけ視線を遮らないデザインにしたかった。

家の雰囲気とも合うように、木製で抜け感のあるデザインを選びました。

景色を損なわず、外からの視線も遮りすぎない。

当時の判断としては正解だったんですが、子どもが生まれてから「転落リスク」という問題が出てきました。

高台の庭は、周囲との高低差があります。

抜け感のあるフェンスは、子どもが乗り越えられてしまう可能性もある。

平地の庭と違って、高台の場合は転落した先の高低差が大きいことがある。だから余計に神経を使いました。

庭に出るときは必ず親がつくようにして、目を離さないようにしました。

娘が小学1年生になった今は、危ないことがわかってきたからある程度大丈夫になりましたが、幼いうちは正直少し神経を使いましたね。

高台の土地を選ぶなら、庭まわりの安全設計を建築段階から考えておくべきでした。

「高台だから開放的なフェンスにしよう」という発想だけで決めてしまったのが、後から気づいた一番の反省点です。

木製フェンスのメンテナンスが続く

それと、木製フェンスのメンテナンス問題があります。

朽ちないように、年に2回ほど防腐剤を塗り直しています。

庭仕事の一環として今は慣れてきましたが、メンテナンスの手間は想定より多かった。

もし設計をやり直せるなら、最初から朽ちにくい素材を選ぶか、安全面も考慮した上でデザインを決めると思います。

視線を遮らないデザインへのこだわりは今でも変わっていないんですが、安全性とメンテナンス性はもう少し重視すべきだったというのが9年後の正直な感想です。

「開放的な立地だから開放的なフェンスにしよう」という発想だけでは足りなかった部分でした。

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視線を気にしない立地が、外気浴を別次元にした

2年前、ついにサウナを庭に置きました。

バレルサウナと呼ばれる樽型のやつで、庭の南側に設置しています。

正直、ここまで快適になるとは思っていなかった。

サウナ自体の気持ちよさはもちろんなんですが、この立地で一番効いてくるのが外気浴なんです。

わが家の庭は、周囲の視線が気になりません。

高台で目の前が抜けているし、ほとんど誰かに見られる心配がない。

だから外気浴のときに「見られていないか」という余計なことを考えなくていいんです。

ただひたすら、空と風と体の感覚だけに集中できる。

夜に入るのがとくに好きで、ととのい椅子に倒れ込んで空を見上げると、静かに星が見える。

風が肌に当たる感触と、汗が引いていく感覚と、晴れると星も綺麗に見える。

この家に住んで9年、一番「高台を選んでよかった」と思う瞬間が、外気浴の時間かもしれません。

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まとめ

アパート時代の「四方を家に囲まれた暗い部屋」という体験が、土地選びの軸を作ってくれました。

南向き+高台という選択は、9年経った今も正解だったと確信しています

ただし、高台という立地には「開放感」と引き換えに、造成コスト・擁壁の確認・排水計画・フェンスの安全設計といった、平地では意識しにくい問題も存在します。

入居当初はブラインドもカーテンもなしで、窓を全開にして過ごしていた。

子どもが生まれてブラインドをつけて、フェンスの安全面に気づいて、少しずつ暮らしが変わっていった。

それでも根本の「視線を気にしなくていい」という立地の恩恵は、9年間ずっと変わらず続いています。

新緑の季節に窓を全開にしながら、子どもが寝静まった夜にテーブルランプの下でゆっくり過ごす時間。

あの時間が今も一番好きで、それはこの立地を選んだからこそ手に入れられたものだと思っています。

土地選びで悩んでいる方がいれば、「どんな時間を過ごしたいか」を起点に考えながら、立地特有のコストやリスクもあわせて調べてみると、後悔の少ない選択に近づけると思います。